Academy:ソーシャル・イノベーション学科
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    ソーシャル・イノベーション学科 2010年秋学期
    時代の最前線で挑むプロフェッショナルとの対話を通じて、社会を変革する為のチャンスを発見していく学科です。
    明治維新によって導入された近代化により失われてしまった様々な「関係性」の再構築が、新たな社会をイノベーションしていくうえで重要な鍵になってくると思います。「人間と自然」「都市と地域社会」「社会の一員としての自分とプライベートな自分」「グローバル社会と主権国家」といった「関係性」を、従来のスタイルにとらわれることなく、新しいカタチによってリ・デザインしていくことが、現実的なイノベーションを引き起す契機になると考えます。そこで、最前線でプロジェクトに取り組むチャレンジャーたちと、彼らの経験に裏打ちされたテーマをシェアすることで、21世紀の社会変革の可能性を探ります。

    ◯日程:全8回 10月6日(水)~11月20日(土)
    ◯開催時間:19:30~22:00 (150分) ※第4回、第8回は異なる
    ◯会場:青山AZITO
    ◯定員:30名
    ◯参加費:68,000円(税込)
    <第1回>10月6日(水) 19:30~22:00
    自分の経験やスキルを公共の場に活かすための仕組み作り
    ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京の取り組みについて
    自らのスキルや経験を活かして積極的に社会貢献したいという人たちが増えてきていますが、従来の社会参画のほとんどは自分が働いている会社を通じての活動であり、また業務の効率化、細分化が進む状況において個人が仕事を通じて社会に参画している感覚が薄くなっていることも事実です。 一方で、NPO組織やボランティアを通じて社会貢献する場合、寄付というカタチで貢献するか、今の仕事を辞めて参画するかのどちらかしかないと思われることが多いのではないでしょうか?講師の井上先生が代表を務めるソーシャルベンチャー・パートナーズ東京の新しい取り組みを通じて、単に寄付や出資というお金の面だけ貢献して、自分の社会貢献をアウトソースするのではなく、自分のスキルや人脈やアイディアを活かして社会に参画するあり方について考えてみたいと思います。

    講師:井上英之
    慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特別招聘准教授。「社会起業論」や「ソーシャルビジネスプラニング」など 新規授業を開設。また、若手ビジネスパーソンが集い、資金と自分の専門性を生かした時間を社会起業に提供しあうファンド「ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京」を設立。約80名のメンバーと投資を開始している。また、2009年 にYoung Global Leadersのひとりとして、世界経済フォーラム(ダボス会議、スイス)より選出。
    <第2回>10月13日(水) 19:30~22:00
    「都市型コミュニティーの作り方」
    丸の内朝大学、六本木農園の事例紹介
    最近、地域活性という文脈の中で、コミュニティーの再生や活性化が語られることが多いですが、都市の生活者にとっても、関係性の希薄という問題があり、自分に合ったコミュニティーを探して日々活動する人が増えてきています。ただし、コミュニティーの作り方においても、地方と都市では論点が違うではないでしょうか。地域社会では従来の伝統的な絆をいかに取り戻すか (田舎暮らし、農体験)などで語られる事が多いですが都市は関係性を薄くし、個別化することを大きな目的として作り上げられてきたため、都市ならではのコミュニティーをまったく新しい形でクリエイティブ(創造)することが求められているのかもしれません。そこで丸の内朝大学、六本木農園などの都市型コミュニティーを具体的な形として提示している、古田氏より、新しい都市型コミュニティーのヒントを学びます。

    講師:古田秘馬
    プロジェクトデザイナー。株式会社umari代表。東京都生まれ。慶応大学中退。99年に様々なジャンルの若手を描いたノンフィクション作品「若き挑戦者たち」を出版。その後、雑誌ポカラのプロデューサーを務める。2000年渡米、NYにてコンサルティング会社を設立。2002年より東京に拠点を戻す。現在は、山梨県・八ヶ岳南麓の『日本一の朝プロジェクト』、東京・丸の内の『丸の内朝大学』、食料自給率向上、歌舞伎のブランディング、など、数多くの地域のプロデュース・企業ブランディングなどを手がける。 2009年より農業実験レストラン六本木農園をプロデュース。
    <第3回>10月20日(水) 19:30~22:00
    「巨大パビリオン作りではなく、地域住民の人作りを目的とした博覧会の可能性について」
    えひめ町並博2004、美し国おこし三重での取り組み
    従来の地域博覧会は大きな箱モノのパビリオンを作り、そこに観客となる人をどれだけ集めるかでその価値が計られていましたが、真の成果とは何か?ということをよく考えて見ると、従来の価値観とは逆に、たとえ小さくてもいいので万博を通じてそこに住む住民が主役となって地域のリソースを開発し、万博終了後もそのリソースがその地域の発展に寄与したときに本当の意味での成果が達成されたと考えるべきでしょう。そうであるならば、パビリオンなどは必要ないかもしれずこれまでとは全く別の博覧会のスタイルを創造することが求められているのではないでしょうか? このようなテーマに関して、町並みや施設を観光資源化した「えひめ町並 博」を実現し、 地域住民の参加「対話」を通じた地域づくりの総合支援事業『美し国おこし・三重』(2009-2014) の総合プロデューサーをつとめる宮本氏とともに考えて行きます。

    講師:宮本倫明
    有限会社Landa Associates代表取締役。うつくしま未来博(福島県)など地方の大型イベントの総合プロデュースを務める。地域づくりの住民活動を観光資源化することで地域ブランド構築を目指した「えひめ町並博」(愛媛県)では「日本イベント大賞」「PRアワードグランプリ」「ふるさとイベント大賞選考委員特別賞」などを受賞。現在、三重県が中心になって進める「対話」を通じた地域づくりの総合支援 事業『美し国おこし・三重』(2009-2014)の総合プロデューサーをつとめる。
    <第4回>10月23日(土) 12:30~20:00(任意参加)
    【フィールドワーク】 コレクティブ・ハウスかんかん森
    個人の自由や自立を前提に日常生活の一部を共有化し、その為に居住者全員が共同で使うスペースを持つ居住形態として 「コレクティブハウス」が注目されています。 伝統的な共同体主義でもなければ、都会で徹底的に追求されてきた個人主義のどちらか一方ではなく、 両方の良さを活かして、個人と共同体の新たな関係性を追求する時代の要請のひとつのカタチといえるのではないでしょうか? 日本で初めてOPENした コレクティブ・ハウス「かんかん森」に足を運び、 目に見える居住デザインと、定例会・情報交換などの目に見えないルールの両方を工夫して、 個としての自由が確保された空間を生み出す為のヒントを学ぶフィールドワークです。

    ●フィールドワーク対象:コレクティブ・ハウス かんかん森
    日本で初めてのコレクティブハウス。かんかん森誕生から5年後の2006年12月に、コレクティブハウスかんかん森に暮らす居住者有志が集まり新しい会社・株式会社コレクティブハウスを設立。コレクティブハウジングを広く知っていただくこと、入居を希望する方たちと速やかに出会い、かんかん森に住む仲間を集める活動を居住者自身が行っていくことがどれほど大切かと痛感し、仲間集めを目的としてスタート。複数研究機関や大学から、研究対象として取り上げられるなど、現在注目されている。
    http://ch-i.net/
    <第5回>10月29日(金) 19:30~22:00
    情報だけでは社会は変わらない。「仕組み」が社会を変える原動力
    APバンク設立、天然住宅プロジェクト
    自然環境破壊、例えばピークオイルといったエネルギー問題、食の安全等、社会には様々な問題が満ちあふれており、それらが情報として社会を 席巻しています。たしかに、情報を知ることは大事ですがその情報を知っただけでは社会を変化させることはできません。変化には、何かしらの仕組みを作り上げるという行為が必要で、そこにはまったく別な次元の創造力というものが要求されます。そこで、自然環境問題、エネルギー問題といった様々な問題に対して、「未来バンク」「APバンク」「天然住宅」等の具体的な仕組みを作り上げることによって社会にムーブメントを引き起こしてきた田中先生に彼 の実体験を学び、社会を変えるには何をすべきかを考えるヒントを得たいと思います。

    講師:田中優
    1957年東京都生まれ。地域での脱原発やリサイクルの運動を出発点に、環境、経済、平和などの、さまざまなNGO活動に関わる。現在「未来バンク 事業組合」理事長、「日本国際ボランティアセンター」「足温ネット」理事、「ap bank」監事、「一般社団 天然住宅」共同代表を務める。現在、立教大学大学院、和光大学大学院、大東文化大学の非常勤講師。 著書(共著含む)に『環境破壊のメカニズム』『日本の電気料はなぜ高い』『どうして郵貯がいけないの』(以上、北斗出版)、『非戦』(幻冬社)、 『Eco・エコ省エネゲーム』『戦争をやめさせ環境破壊をくいとめる新しい社会のつくり方』『戦争をしなくてすむ世界をつくる30の方法』『世界から貧しさをなくす30の方法』(以上、合同出版)、『戦争って、環境問題と関係ないと思ってた』(岩波書店)『地球温暖化/人類滅亡のシナリオは回避できる か』(扶桑社新書)『おカネで世界を変える30の方法』『天然住宅から 社会を変える30の方法』(合同出版)『今すぐ考えよう地球温暖化! 1~3』(岩崎書店、子ども向け)『おカネが変われば世界が変わる』(コモンズ)『環境教育 善意の落とし穴』(大月書店)『ヤマダ電機で電気自動車(クルマ)を買おう』(ランダムハウス)『幸せを届けるボランティ ア 不幸を招くボランティア』(河出書房新社)他多数。
    <第6回>11月9日(火) 19:30~22:00
    地球市民としての自覚から生まれる役割と責任はどのようなものなのでしょうか?
    ヒューマン・ライツ・ウォッチの活動紹介
    グローバル社会と言われる時代を迎えていますが、国境を越えた国際社会での関係性というものは、今尚、突き詰めれば、国益という物にしか還元された物でしか成り立っていないという現実があります。その一方で、国際NGOという立場から、国家や民族という既存の枠組みを超えて 地球市民としての役割と責任を果たして行こうという人々も増えてきている事も事実です。土井先生は、日本に拠点におきながらも、日本の国益という事にとらわれず全人類的な立場から活動を行っています。そのような価値の形成というものが、どのような経験とリアリティーから生まれて行ったのかという事を聞きながら、21世紀の社会的価値とはいかなるべきものなのか?を考えてみたいと思います。

    講師:土井香苗
    国際NGO ヒューマン・ライツ・ウォッチ 日本代表。1975年神奈川県生まれ。司法試験合格後、ボランティアとして、独立したばか りのアフリカの国エリトリアへ。エリトリア法務省で1年間法律作りのお手伝い。1998年東京大学法学部卒。2000年から弁護士に なり、日本にいる難民の支援や難民認定法の改正のロビーイングにかかわる。2006年6月米国ニューヨーク大学ロースクール修士課程終了(国際法)。2007年、米国ニューヨーク州弁護士。2006年から国際NGOヒューマン・ライツ・ ウォッチのニューヨーク本部のフェロー。2008年9月から日本代表。
    <第7回>11月17日(水) 19:30~22:00
    21世紀の地球維新
    世界の廃藩置県はあり得るのか?
    明治維新よりも前の時代は各藩ごとに主権があり、ゆえに各藩が主権単位となって今で言う県単位ごとに武力を有し、藩と藩が武力によって戦争を行っている時代でした。しかし明治維新によって主権単位を藩から国家にシフトすることで、各藩が武器を持つ事はなくなり、国内における武力闘争はなくなりました。けれどもその一方で国内の安定と引き換えに日清、日露、太平洋という戦争状態にに突入していったことも事実です。もしこの戦争を終わらす為には、国家という主権単位を世界連邦というレベルの主権単位に拡大することができたとき世界の中における戦争というものを完全ではないにしろ、最小限にとどめる事が可能ではないのでしょうか?その世界連邦的グローバルガバナンスの実現プロセスというものは決して夢物語ではなく、様々な機能(法の支配、税制、参政権)という形で、具体的な現実となって構築されている背景があります。その実現プロセスに国際NGOという立場から関わった木戸氏よりグローバルガバナンスの現状と可能性について考えてみたいと思います。

    講師:木戸寛孝
    国際NGO世界連邦運動協会理事。世界連邦21世紀フォーラム代表。1969年生まれ。慶応義塾大学法学部政治学科卒業後、(株)電通に入社。電通を退社後、1999年10月から2003年3月まで千葉県香取市で農業に従事。2003年11月から、国際NGO世界連邦運動協会の事務局次長として、2002年オランダ・ハーグに常設された国際刑事裁判所(ICC)に日本政府が加盟するためのロビー活動を行う。2007年10月1日、日本政府はICCに加盟。2007年6月から、CARE-WAVEAID実行委員会のチーフ・ディレクターを務める。ライフワークとして日本の古来より伝わる「コトタマ学」の研究に取り組む。
    <第8回>11月20日(土) 14:00~17:00
    対話型ワークショップ
    ソーシャル・イノベーション学科の各回を通じて、21世紀の社会変革の可能性についてどんなヒントや問いを得たか?どのように自分の仕事や人生に活かせそうか?を整理する為の対話式ワークショップです。
    <実際の講座の様子>
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      ソーシャル・イノベーション学科 井上英之



      ソーシャル・イノベーション学科 土井香苗
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